マレーシアに行った。 その3
4月16日、無事日本へ帰国しました。
旅のブログを現地で書く、という目標は達成できず残念でしたが、これから旅の思い出に浸りながらゆっくりと書いていこうと思います。
というわけで、マレーシアに行った。最終章でございます。
思い返すと、マレーシアで一番印象に残っているのは、ツインタワーでも、マラッカの街並でもなく、マラヤ大学で過ごした事だった。
※マラヤ大学は、マレーシア随一の最高学府であり、世界大学ランキング(2009年)では180位にランクインしている大学です。ちなみに174位には筑波大学、171位には北海道大学がランクインしてます。ピンときませんね。このランキングの基準は分かりませんが、きっと僕の通っている某私立大より賢い事は間違いないです。(ちなみに僕の大学はランク外だぜ!)
さて、どうしてマラヤ大学が印象に残ったのか。
それは、外国人の学生がいる環境が新鮮だったから、だと思う。
日本の大学に通っていると、日本人以外の学生と話すことって殆どない。学部学科にもよると思うが、僕の通っている学科ではまずない。
そんな日本人で固められたコミュニティで過ごしていた自分にとって、違う言語、宗教、文化が当たり前のその環境は、とても新鮮で興味深かった。
彼らと話す度に、グワーーーッと自分の狭かった世界が広がっていく気がして、凄くワクワクした。その楽しさ故に、カンボジア・タイを回った後、再びマラヤ大学に来ようと本気で思ってたくらいだ。
それと、他愛も無いやり取りが印象的だったのも今思い出した。
確か、笑顔を絶やさないマレー人の子に「君は幸せそうだね」と(英語で)言うと、「なんで?」と言われた。「いや、いつもニコニコ笑っているから」と(英語で)答えると、
「なんで?あなただって笑っているじゃない。あなたは幸せじゃないの?」と言われ、ハッとした。
日本人は作り笑いをよくするという。僕はどっちだったのだろう。
印象に残った理由がもう一つある。
それは、韓国・中国、いわゆる反日国家と呼ばれる同世代の学生が超フランクだったこと。
去年、竹島や尖閣諸島の問題が露呈し、テレビやネット等のメディアで散々騒いでいた事を、これを読んでいるあなたも知っていることでしょう。
メディアの情報は、善悪問わず、知識として頭に入りこみ、いつの間にか影響を及ぼしていることがある。
僕は、メディアの言う事なんて鵜呑みにすまいと思ってはいたものの、案の定、韓国・中国に対して不信感を少なからず抱いてしまっていた。
そして、兼ねてからマラヤ大学には韓国人・中国人が沢山いると友人から聞いており、多少の不信感を抱いてしまっていた僕は、
「彼らは、どんな表情をして、何て声をかけてくるんだろう」
と、少し気になっていた。
しかし、実際に会ってみると
「よう!日本人なのか、俺韓国人だぜ!よろしく!」
と、彼らは実にフランクだった。
新しい価値観が構築される時はやっぱり気持ち良かった。
最後の晩、寮近くのフットサル場で、色々な国籍の学生が集まって一緒にフットサルをした。日本人、韓国人、中国人、キルギス人、ドイツ人、色んな国の人間がいたけれど、韓国と中国の学生に対して、不思議な感覚を覚えた。
「俺たちは同じアジア人なんだ!」 って叫びたくなる、不思議な感覚だった。
22歳になって初めて感じる感覚。なんとなく、嬉しかった。
そしてその帰り道、フットサルで茹で上がった僕の頭は、そんな感覚を浴びたせいか冷める事なく更にのぼせていき、結果、マレーシアで一番印象深い思い出になったのだった。
マレーシアに行った。終わり